10年ほど前のこと。
弘前公園緑地課主催の「ブドウの剪定」の勉強会がありました。
我が家を新築したばかりの庭にも一本だけぶどうの木がありました。
思いがけず勉強会で一本のスチューベンの挿し木用の切り枝を頂き、
庭に植えました。
みるみる成長し、実もたくさん成るようになりました。
東京在住の娘夫婦も青森県産の鶴田のスチューベンをお取り寄せするほど
ぶどう大好き人間。
数年前から我が家のぶどうをお土産に持たせたり、送ったりしていましたが
今年は長雨のせいかほとんど実が付きませんでした。
娘婿のケンさんは「ママンの作ったぶどうが一番美味しい」と娘と話すことも
あり今年も食べて頂くのを楽しみにしておりました。
癌で余命宣告されたのは今年の3月。
あと1年とのことでした。
果物大好きなケンさんでしたので元気なうちにと、アムさんメロンや李の王様
「貴陽」など送り喜んで頂きました。
もう少しでママンのスチューベンを食べていただけると思っていた矢先、
体調が急変、帰らぬ人となってしまいました。
でも幸いなことに病院でなく我が家で家族に見守られ、召されたことはご本人に
とっても家族にとっても幸せなことでした。
四十九日までには我が家のぶどうも完熟する頃。
ケンさん待っててね!
猛暑に咲く儚い一日花、芙蓉。8月中旬から咲き始め
ケンさんをお見送りするがごとくに満開です。