弘前公園に向かう前に藤田記念庭園に寄ってみました。
枝垂れざくらは満開です。
今日の空は花曇り・・・俳句の季語は「 養花天 」
さくらに真っ青な空が欲しい所ですが何故かさくらが丁度満開になると
曇り空になってしまいます。
少しでも長くさくらのお花を楽しむことが出来るようにとの神さまの
お計らいでしょうか。
養花天とは素晴らしい季語と感心させられます。
青空が続くとパッと咲いてパッと散るさくら。
花の命は短しなんて言葉もあります。
毎年さくらの咲く頃は心がさくらに翻弄されてしまいます。
大正ロマン亭。
窓から見える庭園のさくらもまた格別です。
藤田記念庭園の下層部の一角で津軽塗体験コーナー・即売所がありました。
暖房が欲しいと思うほどの寒さの中、新しい技術をいかに取り入れるかではなく、
伝統的な技術を最大限に理解して現代の生活にあったモノづくりを目指している
弘前市在住「松山工房」の松山昇司さんと津軽塗の将来について語り合うことが
できました。
つい最近、津軽塗といえば「田中屋」といわれるほどの老舗が店じまいに
追い込まれてしまいました。
原因は商品が売れなくなったからでした。
確かに今のご時世、新婚生活もほぼ100均で間に合ってしまい、若い人たちに
人気がなくなりました。
でも私は津軽塗りが大好きです。
姉の新築祝いには津軽塗のテーブルを贈りました。
教会での記念品には必ず「津軽塗のお箸」がプレゼントされます。
お箸の価格は2000円ほどですが毎日使っても一生モノです。
数年前の古希の祝いに赤い津軽塗の小さな鏡台をプレゼントして頂きました。
気持ちよく毎朝鏡台と向かい合っています。
松山さんによるとすでに鏡台を作る人がいなくなったと伺いました。
津軽塗は修理が何度でもできるとも伺いました。
何代も使うことができますので今、我が家にあるいろいろな津軽塗の
食器たちを大事に使っていきたいと思います。
津軽塗は、ヒバの素地から塗り、研ぎ、磨きを繰り返し、約50もの
長い工程を経て完成される堅牢優美なぬりものです。
唐塗、七々子塗、紋紗塗、錦塗の4つの技法は現在まで脈々と受け継がれ
現代風のアレンジも加え、多様な文様を生み出しています。
昭和50年に国の伝統的工芸品に指定されました。