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栗拾い   10月 8日

大型台風19号も太平洋にそれ、青森県は大した被害もなくやれやれです。
先日、弘前市のほぼど真ん中、奈良美智さんのあおもり犬のモニュメントのあるすぐ近くの
友人宅( 吉野町 )で人生初の栗拾いをさせて頂きました。

80年ほど前に広いお庭に植えられた5本の栗の木。
樹高30mもあるでしょうか、大きな大きな栗の木です。

長靴、バラ専用の手袋着用、中腰の作業ですからしばらくすると腰が痛くなります。
イガの中にはつやつやした栗の実が1〜3個入っています。
でも収穫の半分は虫食いです。
虫食いはきれいに切り取り、栗ごはん用です。
沢山栗を頂きましたので、我が家はしばらく栗ごはんが続きます。

庭に掘られた井戸からは一年中、滔々と清水が流れ、春にはクレソンやセリが群生します。
この清水の水源はいまだに何処なのか解らないそうで、毎年弘前大学の学生さんが
水質調査に訪れます。
以前は近くのお料理やさんが毎日汲みに来たこともある、とても美味しいお水です。
すぐ近くには「 富田のしっこ 」もありますが、こちらの水源でもないそうです。

庭に小川が流れ、春にはクレソン、セリ、京蕗、コンフリー、そして大きな桜の木の下には
庭一面にカタクリ、一輪草、たんぽぽが咲き乱れます。
秋には、20キロほど栗拾いでき、水道料金は0円!羨ましいお屋敷です。

友人宅から小路を50mほど歩いた先に「 富田の清水( しっこ ) 」があります。
昭和60年、身近で清涼な水として古くから地域住民の生活に融け込み良好に管理されてきたことから
環境庁の名水百選に選ばれました。
毎日ポリタンクに幾つも汲んで行かれる多くの市民の姿がみられます。

1686年、初めて越前からの和紙職人によって製紙法が導入した際に紙漉きに適している
ということで、昭和初期頃まで製紙が行われ、その後は生活用水として利用されています。
現在は「 紙漉町 」の町名に名残りをとどめています。

水槽は1〜2番が飲料水。3番目が米、青菜の洗い、洗顔用。 4番目が紙漉き材料、漬物樽。
5〜6が洗濯用、足洗いというようにそれぞれの水槽に決まりがありました。

私も何回かここの名水をコーヒー用に持ち帰ったこともありましたが、弘前市は水道水も美味しい
ですから長続きしませんでした。

” 富田のしっこ ”お散歩途中にちょっと一休みもお薦めです。
飲用コップも常設してありますので美味しいお水で喉を潤しながら300年ほど前の生活空間に
タイムスリップ!ゆっくり時間が流れます。