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気仙沼大島への旅日記 № 5

東北高速道を往来するたびに一度は寂聴さんゆかりの地、天台寺

訪ねてみたいと思っていたところ、その願いがやっと叶いました。

 

    ここは岩手のてっぺん二戸浄法寺町

 

               

  駐車場から直ぐの所に「拝観料一人300円受付に

  お支払い願います」と看板がありました。

 

   

  左側は鉛筆ではなく杖です。

二本お借りして長い階段を上りました。

杖なしではかなりキツい参道です。                           

                   


                       

    

本殿にたどり着くまでの参道の片側には何体ものお地蔵さんが

毛糸で編まれた赤い帽子を被り迎えてくれました。

どのお顔も優しい笑顔で寂聴さんに良く似ています。

50年前の事件で切り倒された杉の切り株の供養のために

栃木県のある高校の先生が無償で彫って置いて行ったそうです。

 

    

     

天台寺は1200年の歴史を誇るお寺さま。

寂聴さんが天台寺の住職に赴いた際、戦後杉の木立が伐採されたまま

荒廃していた寺の敷地を蘇らせようと人々に呼びかけ、アジサイ

植え始めたそうです。

今では初夏になると参道の石段や境内に濃い紫色のアジサイが咲き誇り

古刹を高貴に彩っているようです。

開花は7月上旬~8月中旬

 

     

天台寺門宗大乗仏教の宗派のひとつで妙法蓮華経を根本経典と

しているようです。

          

            

    仁王門の吽形像          阿形像 


  

 

      八葉山天台寺の開山は奈良時代神亀5年(728)

    東北の仏教文化の中心地として歴史を刻む東北屈指の古刹です。

 

 

 

         

      宝物館には重文指定の仏像が数多く収蔵されています。

 

    2021年11月9日、99歳で心不全により亡くなられた作家で

    天台宗僧侶の瀬戸内寂聴さんの遺骨は2022年9月15日、

    18年にわたり住職を務めた二戸市浄法寺町天台寺に分骨されました。

 

                             

                          墓石にはご自身が病床で考えたという

       「愛した 書いた 祈った」の碑銘が刻まれています。

 

    生前、月一度の法話の時は一番多い時で1万5000人の入場者がおり

    木によじ登って見ていた人もいたそうな。

    そういえば聖書の中にもイエスと言う人を一目見たくイチジクの木に

    登って通り過ぎるイエスを見ようとした人がいました。名はザアカイ。

 

    「この人は徴税人の頭で、金持ちでした。イエスがどんな人か見ようと

    したのですが背が低かったので群衆に遮られて見ることができず、

    先回りしてイチジクの桑の木に登りイエスを見た・・・」

              ルカ 19章1~10節

 

    2000年前、寂聴さんのようにイエスもきっとこのように多くの

    群衆の前で説教されたのではないかと想像できました。

    寂聴さんは父親から勘当されるほど何度も罪を犯しその罪を清算したく

    出家しましたが、イエスは生まれる前から「キリスト=油注がれた者」

    として神さまに祝福され一度も罪を犯したことはありませんでした。

 

    寂聴さんも法話の中で「目に見えないものを見なさい」と。

    是非聖書の世界の目に見えない「神」を探求して頂きたく思います。

    何ものからも解放され本当の自由はここにしかないように思います。

               (続)